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Napの考えること Nap Acoustic Live http://www.hiyoshinap.com

by Nap-takemura

作家の三浦綾子さん。

考えること(その96)



ぼくがずっと尊敬をしている、今は亡き小説家の三浦綾子さんは、幼い頃から本の虫であったらしく、小学五年の時にはすでに長編を書き、当時それを読んだ受け持ちの先生がみんなに読んで聞かせたという。そんなエピソードをある本で今日初めて知りました。


1963年、朝日新聞社が懸賞小説募集した際に入選した「氷点」で一躍有名になった小説家として知っている方も多いと思いますが、小学生の頃にすでにその才能が芽生えていたのかと驚いた。小説家の多くが幼い頃から無類の本好きということは聞いたことがありますが、彼女もやはりそうだったんだな、と合点しました。


昔から無類の音楽好き、というのは確かにミュージシャンにも多い。ぼく自身は本当の意味で夢中になって音楽を聴くようになったのは、中学からだったと思いますが、何と言っても自分のラジオを持ったことが大きいです。しかし生まれ持った才能、というのは一体何だろうかと考えてみました。


Napはライブハウスだから、たくさんのミュージシャンに出会います。歌のうまい人、曲のセンスの良い人、MCの上手な人。それぞれに何かしらの才能を感じることが多いです。そして、そのすべてを兼ね備え、名実ともに売れた方の多くは、言ってみれば、その人だけの音楽ジャンルをつくったとも言えます。


邦楽で言えば、ユーミンこと松任谷由実やサザンオールスターズ、小田和正、さだまさし、尾崎豊、中島みゆき等々、いまでも多くのファンがいる音楽家にはそれぞれの個性がはっきりとあって、決して亜流ではなくってその人だけの言葉やメロディが確かにあるのがわかります。


しかしそこに至るまでの道のりには、生まれ持った才能だけでなく、心底、自分の音楽を追求するために歩んだであろう険しい道のりと、鋼のような根性(例えが古くてスミマセン)があったと想像します。これらは、自分に足りないものは何かと考えた時にいつもぼく自身、到達する事柄でもあります。


ついこの間もテレビで、幼い頃からクラシックの英才教育を受けていた、某氏が、あるきっかけで、アーチェリーにのめり込み、なんとたった四年くらいで、オリンピックに出るまでになった、というような話がありました。


この方ももちろん、その道の才能があったとは思いますが、どれだけの力をそこに注いたかは想像を絶する。誰しもがとっくに気づいていることですが、大なり小なり、名の知られた人間の多くは、皆ただならぬ努力をコツコツと重ねた結果なのだと改めて思うのです。


好きなことだから続けられる、と簡単に言われる時代ですが、好きなことが嫌いになるほどやり抜く強い気持ちを持つことは、決して容易なことではないでしょう。それとは対極の人間のぼくだからこそ、そのような人々をいつも心から尊敬してしまう。いわば応援する側に立つとでもいうのでしょうか。


でも、それも一つの才能といえば才能ですね。ファンあっての音楽でもあるし、スポーツもしかり、先の三浦綾子さんのことも同じです。本を読むたびに、心が元気づけられ、力づけられるのですから。いまでもその名前を冠した本を見かけると、つい新刊かどうかを確かめずはいられません。


大げさに言えば、どんな物事も双方向に連なって、その気になればいつだって知らない世界のすべてを手元に手繰り寄せることだって簡単なのかもしれません。ときに演者側となり、ときにリスナーやファン側になる。この二つの面を、結局ぼく自身もまた持っているのだと思います。


なんだか、とりとめのない文章なってしまいました。恐縮至極です…。


さてさて。今日はほっこりとあたたかな初夏のような日ですね。しかしまだまだ湿っぽい梅雨もやってきます。どうか皆様もご自愛ください。


そして、お近くにお寄りの際は、ぜひNapにも足を運んでくださいませ。たくさんの個性あるミュージシャンに出会えること間違いなしです! これからも宜しくお願い申し上げます。

爽やかな風漂う昼下がりにて。2019.5/27 Nap代表 竹村龍彦)





































by Nap-takemura | 2019-05-27 16:13