Napの考えること

by Nap-takemura

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第3の視点。

考えること(その32)


初めて歌ったライブハウスの名前は覚えていない。だけど夢中で歌い過ぎてかすれ声になったことを覚えている。その後も何度か同じ経験をし、自分の声帯は弱いんだなと思った。曲作りのために録音した声は自然だった。声もかすれない。歌もなんだかうまい気がする。ライブで録ったテープはさんざんだった。歌もひどいがMCもひどい。二度と聴きたくないと自分が思うほどだった。このギャップは何なのか。

しばらくしてギャラをもらえる仕事が舞い込んだ。意気揚々としてその店でしばらく歌わせてもらった。心はびくびくのまま。目の前にしゃれたお客さんが座り、僕はそのすぐそばでカバーやオリジナルを歌う。やっぱり30分くらいで本来の声が失われた。自信を失くした。自分はライブアーティストには向かない。録音だけならまだ自分の世界観を表現できる。ますますそんな気持ちが強くなった。

中学の頃アキニのアナログテープ式の2チャンネルを拝借して自作曲のデモをたくさんつくった。それが音楽にますますはまるきっかけになった。コーラスを入れたりするだけで自分の世界がすばらしいものに思えた。だからライブでも自信だけは山のようにあって僕はその世界に浸りその自分だけの世界に向けて歌った。いまだから分かるけどそれは人には届かない。もちろん比較的出来の良い曲はなんとか場を補ってはいただろう。しかしライブ全体をとおしてお客さんの心にきちんと届くことは稀だったと想像する。

自分とお客さん、そしてもうひとつの視点。仮にそれを「第3の視点」と呼ぶとして。その頃にもしそれを意識できていたのなら、もっとましなライブができたと思う。自信だけが取り柄のライブ。目の前に座るお客さんを異次元に置くようなライブ。そして喉の調子も考えずただ、がむしゃらにガシガシ歌うだけ。そんな自己満足オンパレードのようなライブ。僕に欠けていたのはその、「第3の視点」だったといまは考える。いつかタイムマシーンができたら試してみたい。結果はここで発表します。乞うご期待!?
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by Nap-takemura | 2008-10-28 08:19